2008年08月20日

私の夏期休暇②

 今日は函館からお客様がいらしてくれました。
 元、働いていた病院の看護師さんと
 ご主人が休暇でいらしてくださいました。
 この院長日記をよく読んでくださっています。
 私は、あまりおもてなしが上手ではないので、
 北海道大学構内をご案内しました。
      ■         ■
 札幌駅周辺には、
 女性が好まれる大丸などの百貨店。
 男性が好む、
 ヨドバシカメラやビックカメラなどの、
 家電量販店があります。
 この辺は誰でも行けるので、
 あまり行けない北大をご案内しました。
      ■         ■
 2007年3月1日の日記でも
 北大をご紹介しています。
 北大は札幌駅から歩いて行けます。
 緑が多く、北大に近づくと…
 とても気持ちのよい、緑の香りがしてきます。
 今日は、
 その北海道大学総合博物館
 エンレイソウへ行きました。
      ■         ■
 今日、博物館に行って新しい発見をしました。
 ‘Boys be ambitious!’ 
 (ボーイズ ビー アンビシャス)
 『青年よ大志を抱け』で有名な
 クラーク博士が、
 北大に滞在したのは、
 わずか8ヵ月だったこと。
 帰国後にゴールドラッシュで沸く
 カリフォルニアで金鉱山を経営するが、
 事業に失敗し倒産。
 59歳で亡くなったことを知りました。
      ■         ■
 あのクラーク博士でも、
 晩年は辛かったのかなぁ~?
 と妙に考えてしまいました。
 北海道大学構内は、
 自家用車では立ち入りできませんが、
 徒歩や自転車での入構は、
 どなたでもOKです。
 今日は、
 大学院入学試験を実施していた
 学部もありました。
 札幌へいらしたら一度は足を運んでみてください。

投稿者 sapporobiyou : 20:12 | コメント (0)

2008年08月19日

私の夏期休暇①

 今日から3日間、
 札幌美容形成外科
 夏期休暇をいただいています。
 私は、年中無休。
 朝から夜まで仕事をしています。
 家内にも文句を言われます。
 いつでも仕事ばかり…と。
      ■         ■
 でも私が経営者で、
 医師は一人しかいないので、
 仕方がないことだと思っています。
 休診日でも、
 緊急の電話には
 対応できるようにしています。
 休みに電話当番をしてくれる、
 優しい職員に感謝です。
      ■         ■
 今日は、耳鼻科に行ってきました。
 4月に風邪から喉をやられました。
 5月に一度、診ていただき、
 一時快くなったのですが…
 どうもノドのイガイガが治りません。
 自分で見える範囲には
 特に異常は見当たりません。
 でも、どう頑張っても…
 下咽頭(声帯)は見えません!
      ■         ■
 今日は、
 以前から家族でお世話になっている、
 琴似の三部(さんべ)先生に
 診ていただきました。
 耳鼻科は、
 形成外科美容外科とは違い、
 患者さんは子供とお年寄り。
 小さな子が、泣いていました。
 子供の顔をおさえないと、
 耳もノドも鼻も診察できません。
      ■         ■
 昔、耳鼻科外来の看護婦さんが
 とても手早く、
 診察の準備や介助をしていらしたのを、
 想い出しました。
 子供の顔をおさえるのにも、
 コツとポイントがあり、
 ベテランが介助してくれると
 あっという間に終わります。
      ■         ■
 私の順番になりました。
 舌(べろ)をぐっと出して、
 あぁ~と声を出します。
 少し高い声で、
 あぁぁぁ~と声を出してください、
 と先生の指示が出ました。
 丁寧に診察していただき、
 特に異常はありませんでした。
 左の声帯に軽い炎症があり、
 これが、エヘン虫の原因でした。
      ■         ■
 ここ数ヵ月間、
 手術の時に、
 『大丈夫ですかぁ?エヘン』
 『痛くないですかぁ?エヘン』
 『もうすぐ終わりますよぉ、エヘン』
 『声が出ないので、申し訳ありません。エヘン』
 と小さな声を出すのも、
 大変でした。
      ■         ■
 今日は、一週間分のお薬をいただきました。
 下咽頭には何もできていなかったし、
 少し大人しくして、
 夏期休暇を過ごせば、
 エヘン虫もいなくなると思います。
 正直なところ、
 ポリープなんかができていなくて、
 ホットいたしました。

投稿者 sapporobiyou : 23:22 | コメント (0)

2008年08月18日

自動車と顔のケガ

 私が医師になったのが、
 1980年でした。
 昭和55年です。
 オイルショックを経験した日本が、
 まだ高度成長を続けていた時代でしょうか?
 当時は、今より自動車は普及していませんでした。
      ■         ■
 私が運転免許を取得したのが、
 1974年です。
 昭和49年。
 大学に入学した年の夏に、
 自動車学校に通って取りました。
 当時は、
 ようやく運転席のシートベルトが
 3点式になった頃でした。
      ■         ■
 それより以前は、
 運転席でも…
 飛行機のベルトのような…
 2点式が一般的でした。
 自動車のシートも、
 首の後ろに枕がない、
 ベンチ式シートが一般的でした。
      ■         ■
 三丁目の夕日なんかを見ると、
 当時の自動車は
 黒塗りでも今より小さく、
 シートベルトもなく、
 首の後ろには何もありませんでした。
 交通事故(特に追突)が増えて、
 ムチ打ち症という外傷が問題になり、
 頚部を守るために枕がつきました。
      ■         ■
 昔のフロントガラスは、
 部分強化ガラスという、
 衝撃を受けると…
 粉々に割れるガラスでした。
 このガラス片が顔に刺さると、
 小さなキズがたくさんついて、
 それはそれは治すのが大変でした。
 今のガラスは簡単に割れません。
 ですから安全面では、
 乗用車は驚くほど進歩しました。
      ■         ■
 エアバッグが出たのは、
 シートベルトよりずっと後です。
 シーマという日産の高級車についたのが
 国産車の最初だったと思います。
 訂正します。
 ウィキペディアによると、
 日本車初のエアバッグ搭載車は、
 1985年にホンダが発売したレジェンドだそうです。
 申し訳ございません。

 千歳へ向かう高速道路で、
 シーマが事故に遭い、
 エアバッグが作働し、
 運転者は軽症で済んだという記憶があります。
      ■         ■
 一般の方は、
 実感がないと思いますが、
 救急医療の現場にいると、
 自動車の安全装備でケガも変わりました。
 シートベルトが義務化されてから、
 顔の大きなケガは減りました。
 今は後席もシートベルトが義務化されました。
 もっとケガは減ると思います。
      ■         ■
 本間家では、
 25年前からチャイルドシートを使っていました。
 私はケチですが、
 エアバッグがオプションで、
 10万円以上もした頃からつけていました。
 わが家の車は、
 5年以上の経年車ですが、
 安全装備は万全にしています。
 大切な顔にキズをつけたくなければ、
 シートベルトは必ずしてください。
 安全性の高い車を選んでください。
 安全運転をする人を選んでください。
 事故は未然に防ぐことができます。

投稿者 sapporobiyou : 22:51 | コメント (0)

2008年08月17日

線状痕の手術

 線状痕(せんじょうこん)という言葉が
 何回か出てきました。
 線状の瘢痕(はんこん)
 つまり線のようなキズ痕(あと)のことです。
 顔にキズができてしまったら、
 少しでも目立たなく…
 キレイに治したいと思うのが人情です。
      ■         ■
 私たち、
 形成外科医の仕事で、
 一番最初に覚える手術が、
 この線状痕の手術です。
 われわれは、LS(エルエス)、
 linear scar (リニア スカー)の略、
 と呼んでいました。
 形成外科医として、
 最初の手術が線状痕の手術で、
 何年経験を積んでも難しいのが、
 この線状痕の手術なのです。
      ■         ■
 なぜ難しいかというと…
 キズを消すことはできません。
 限りなくゼロに近づける手術です。
 ところが、
 人によって(体質により)
 手術をしても…
 赤く目立ってしまう人もいます。
 思春期の方は、
 一般的にキズが目立ちやすい傾向があります。
 成長期なので、
 キズを治す細胞も活発に増殖するのが、
 原因だと思います。
      ■         ■
 よく、
 形成外科より美容外科の方が、
 キズをキレイに治してくれる???
 とお考えになる人がいます。
 もっともな、お考えのようですが、
 実は、形成外科医の方が、
 キズを治すことに関しては、
 プロが多いのです。
      ■         ■
 美容外科のキズが目立たないのは、
 目立たないところを切るからです。
 豊胸術でしたら、ワキの下。
 フェイスリフトは耳の前と後ろ。
 二重切開は、ラインの中。
 隆鼻術は鼻の中。
 つまり、
 目につきにくいところを切るだけです。
      ■         ■
 形成外科は大変です。
 唇裂は口唇の、
 一番目立つところにキズができます。
 あの手この手で、
 キズを目立たないようにケアーします。
 一番大切なのが、
 キズの安静です。
 どんなに上手に縫合しても…
 そこに緊張をかけて、
 キズを引っぱると赤くなって目立ちます。
 手術後にテープを貼っていただくのは、
 キズにかかる緊張を
 少しでも少なくするためです。
      ■         ■
 私は形成外科医として2年目の秋に、
 日本形成外科学会学術講習会を受講し、
 このキズの安静について、
 当時、東大形成外科教授の
 福田修先生から教えていただきました。
 福田先生はとても温厚な先生で、
 耳の手術がご専門でした。
 福田先生(当時は今の私くらいの年齢?)にしても、
 キズをキレイに治すのは難しいと
 丁寧にお話ししてくださいました。
      ■         ■
 時代が変わっても、
 キズを治すのが難しいのは変わりません。
 魔法のように、
 キズに塗っただけで…
 あっという間に、
 元の皮膚に戻る薬なんてのは、
 できないと思います。
 一つひとつ、
 手作業で丁寧にキズを治すのが
 形成外科医の仕事です。
 地味で根気がいる仕事です。

投稿者 sapporobiyou : 22:37 | コメント (0)

2008年08月16日

後遺障害診断書

 自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書
 が正式な名称です。
 数千万円にもなる、
 保険金がこの紙キレ一枚で決まります。
 書式が決まっていて、
 日本全国どこへ行っても
 どこの保険会社でも同じです。
      ■         ■
 記入にあたってのお願い
 というのが書かれています。
1.この用紙は、自動車損害賠償責任保険における後遺障害認定のためのものです。交通事故に起因した精神・身体障害とその程度について、できるだけくわしく記入してください。
2.歯牙障害については、歯科後遺障害診断書を使用してください。
3.後遺障害の等級は記入しないでください。

      ■         ■
 法律で決まっているようですが、
 医師は状態だけを記入し、
 後遺障害の等級については書くな!
 ということです。
 わざわざゴシックで強調しています。
 この診断書の書き方、
 医学部では教えません。
 もちろん医師国家試験にも出ません。
 形成外科専門医試験にも出ません。
 私たちは、
 先輩から口述で教えられるのです。
      ■         ■
 医師にとって必要な仕事ですが、
 実に書きにくい診断書です。
 ①精神・神経の障害から
 はじまり
 ②③④⑤⑥⑦⑧⑨とつづき
 ⑩上肢・下肢および手指・足指の障害
 までを
 B4一枚の紙に書くのです。
 どう考えても…
 スペースが小さすぎるのです。
      ■         ■
 女性の顔に…
 著しい醜状障害が残ったとします。
 その障害を記入する欄は
 わずか4×5㎝の範囲です。
 印字してある部分があるので
 私たちが記入できるのは、
 4×3㎝のスペースしかありません。
      ■         ■
 ⑦醜状障害(採皮痕を含む)
 1.外ぼう イ.頭部 ロ.顔面部 ハ.頚部
 2.上肢
 3.下肢
 4.その他
 (大きさ・形態等を図示してください)

 と書かれています。
 図示しようとしても、
 顔の絵を描いたら…
 それでおしまいのようなスペースです。
      ■         ■
 医師にとって、
 総合病院の超忙しい外来で、
 この後遺障害診断書を書くのは、
 他の患者さんを3時間以上
 待たせてしまうことになります。
 写真を撮って
 カルテに記載して、
 それから診断書の記入です。
 もう、勘弁してください!
 と言いたくなるような書類です。
      ■         ■
 どんなに記憶力が良い先生でも、
 一人ひとりの患者さんのキズの
 一つひとつは覚えていません。
 前任者から引き継いだカルテや、
 救急部で処置をした方は、
 初診時のキズがわからないこともあります。
      ■         ■
 後遺障害診断を受ける時に、
 患者側におすすめしたいことがあります。
 線状痕が5㎝を超えると、
 等級が一気に上がります。
 何本かの線状痕があると、
 それらを合計した長さになります。
 5㎝が運命の分かれ目です。
 認定基準に定められています。
      ■         ■
 この線状痕というのは、
 手術後にできたキズも含みます。
 つまり、
 キズをキレイに再縫合していただいた線状痕も
 最初についた線状痕も
 すべて線状痕です。
 線状痕とは線状のキズあとのことです。
 目だっているかどうか?
 までは規定にありません。
 シワみたいになっていても、
 キズ痕であれば、線状痕です。
      ■         ■
 後遺障害認定を受ける前に、
 ご自分で顔の絵を描いて
 (A4のコピー用紙で十分です)
 ありとあらゆる、
 すべてのキズを描いて
 その長さを測って
 (定規で十分です)
 先生のところに持っていってください。
      ■         ■
 そうすると、
 ちょっとした事故のキズでしたら、
 合計で5㎝を超えることができます。
 目立っていない!
 と保険会社に文句を言われたら、
 弁護士さんに相談してください。
 書類に書かれるのは
 線状痕の長さだけです。
 書類で判定するので、
 合計5㎝を超えていれば、
 女性であれば…
 100歳でも1千万円になります。
 女性だけの特権です。

投稿者 sapporobiyou : 23:03 | コメント (0)